ハウディのストリンギング

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更新日 2016-09-27 | 作成日 2008-02-07

ハウディのストリンギング(張り替え作業)とは?

なにも特別なことはやっておりません。細かな心配りと、丁寧な作業。そして、以下にあることを極力キープしようとしているだけです

1 ラケットを極力原型通りに張る

  • これは、原型であることが一番性能を発揮するからです

2 結び目がゆるまないよう注意する

  • テンションを下げる一つの原因だからです.
  • グロメットが大きいとか広がっている場合には結び方で対処します。

3 ストリングス一本ごとのテンションにバラツキがない

  • 結果、緩みにくくずれにくい張り上がりになります

引き渡し時間について

よく「何日に張り上がりますか?」と初めてのお客様には質問されます。しかし、待って下さいね。あなたが預けようとしているのはご自分の大切なラケットです。ストリングスあるいはガットが生もので、時間と共にテンションが、そして弾性が失われていくことをわかっていただけたなら、こんな店任せの引き渡しは避けるべきです。

 ハウディでは、「いつテニスをなさいますか?」または「いつ取りにいらっしゃいますか」と反対にお客様に質問させていただきます。
 全日本の選手達が、夕暮れの中、ラケットを預けながら「明日の○ラウンドまでに張って下さい。お願いですから 今日は張らないで下さいね」と懇願して帰って行くんです。

 あなたの技術が、全日本並みでなくてもいいじゃありませんか。張り立てを使う方がずっと気持ち良く、あなたのプレイを支えてくれるんですから。気分は一流、これですよ(^_^)
 ですから、ハウディでは時間配分をきっちりコントロールし、間に合わない場合を除き、基本的に当日張りのみをお渡しするようにしています。

張り方について(※訂正しました)

究極の議題ですね。TOP DOWN....トップ部から張った方がいいのか。BOTTOM UP...下部から張った方がいいのか、この答えは結論を出せません。ラケットによりまた使用する張り機の癖、性能により様々に適応させなければ原型に戻すことは、到底不可能だからです。

 結論を言いますと、ハウディではBabolatの下終わりのフレームでさえもTOP DOWNで張って行きます。これは、当初、私がバトミントンラケットの張り上げをかなりの本数こなしたことと、昔メーカー様の歪み計測定をさせてもらいながら、いろいろなパターンで張り替えたことにより導き出した結論です。

でも、その概念が当てはまらないフレームが次々に登場してきますから、結局は一つ一つのフレームに対応していかなければなりません。上から張ったり、下から張ったり、途中でARAUND THE WORLDで、回してみたりと。HEADさんのフレームはそういう意味で我々ストリンガーにとってはチャレンジしがいのある、言い換えれば原型に張り上げるのがかなり難しいラケットを提供してくれます。

 思うんですが、ストリンギングって仕事は、単調な作業の繰り返しでもありますげれど、同時に新しい発見と創造の繰り返しです。

 新しいフレームを始めて張るときは、軽い緊張とどうなるだろうという期待に包まれます。
 だから、やっぱり専門店は 張り上げを数こなすから自然上手くならなきゃいけないんですね。量販店さんのようにいろいろな方が張る場合に比べて、自然色々なノウハウを学べるのはこれ必然でした。

二本張り?一本張り?

絶対に二本張りしかできないハイブリッドをのぞき ハウディでは一本張りをメインに作業します。その理由は、一本張りは二本張りにくらべて、結び目が二個少ないからです。
 結び目は、テンションを落とすのに一番イタズラをしてくれます。例えば、50ポンドでせっかく張った
ストリングも、結びで15ポンドは緩みます。たった1〜2mmグロメットホールに引き込まれるだけなのにです。

結び方一つで、ストリンガーの能力もある程度判断されちゃうんですから。世界の選手も、基本は一本張りです。
 例外があります。どこ当たるかわからないってレベルのプレイヤーの場合なんですが、これはあえて二本張りすすめます。

 クロスも、膨らまない範囲でテンション落としたりしちゃいます。
打球感が手に優しいラケットになりますよ。または、スィートエリアが気持ち広がったような感覚もゲットできます。緩むの早めですけどね。

クロスのテンションについて

よく、クロス(横糸です)は何ポンド落としてなどと言ったリクエストがあります。なるほど、世界の選手の中にはいろいろなプレイヤーがいて、クロスを上げてみたり、下げてみたり。でも、どこのお店でもどんな張り機にでも通じる手法ではないんです。左欄の張り方についてで申し上げたように、張り機が違えば、クロスのテンションを落とすと横に膨らんじゃうです。ヘタすると、クロスのテンションを上げなければ原型に戻らない場合もあるんです。

 くれぐれも、どこに張り替えを出すにしても、一律同じ張りにはならないことをプレイヤーもわかっていただき、原型重視である方ならそこを伝えて相談されるべきですね。その結果、少しでもクロスのテンションを変えたほうがいいと思うなら、その要望は尊重しますが。その前に、メイン(縦糸)のテンションを決めていくことが何より優先です。メインとクロスのテンションを変えてセッテイングを出すのは恐ろしく時間がかかる話ですから。

ちなみに最新の計測結果を申し上げますと、編み上げ抵抗でナイロンの場合約10%。ポリエステルの場合に約20%がテンションロスします。

マシンが正確になったため、以前よりはずいぶん引っ張れるようになりましたが、それでも、これだけテンションが落ちるのは馬鹿に出来ませんよね。

切れにくい張り方

選手の要望は様々でして、これは先輩から聞いたダビデンコ選手の話なんですが、他の選手と同様な張り方だととすぐ切れてしまい、ヨーロッパの大会での張りを仕切るサム氏に聞いたらメインの一番端の糸を直に結ぶおよそあり得ない張り方でやってるよと言われ、半信半疑で実践したら見事に切れなくなったという話もありました。こんなだと、我々の認定試験は落とされちゃうんですけどね(^^ゞ
 ハウディではトップ部の角切れで悩む選手に、トップ部にラバー板を挟み込むことで対処します。打感は少し鈍くなりますが、効果はてきめんですよ。

テンションの店の差ってどうして?

高性能なストリングマシーンが出てきてますから、昔よりははるかに店ごとのバラツキは減ったとは思います。でも、マシーンが一緒なら誰でも同じ張り?それが違うんですね。やっぱり糸一本ごとのテンションのバラツキや打ったときの気持ちよさは名前の通ったストリンガーに任せるだけのことはあると思います。

 違いが出る要因は、やはり糸一本ごとにきちんと引っ張れているか。一番緩まないところをクランプで掴んでいるか。毎日、かかさずクランプの爪の清掃ができているか。しっかりと結び目が出来ているか..そんな小さいことの積み重ねです。

 結果、宇都宮で一番張り上げの硬い店って言われてます。これは他店さん基準だとなんか、固さが違ってるって言われてるみたいで当初嫌でしたが、今は褒め言葉と聞こえるようになりました。

そもそもテンションとは?

テンションって緊張とか 引くって感じの言葉ですが、テンションの単位はlbs(エルビーエス)なんですよ。lbとかlbsって書いてポンドって呼ぶんですがね。このポンドはよくボクシングで何パウンドって案内されるあの重さの単位でありまして、通常日本で使用される重さの単位"kg"とは密接な関係があります。日本では重さの単位はkg表示なのに、なぜかテニスやゴルフなどスポーツの世界は、通常と違った単位表記を使うもんなんですね。

 簡単には1kg=2.2lbsになります。ヨーロッパでは普通にkgで張り替えを依頼されますから、張り機にも種類によっては ポンド表記やkg表記ができるものもあります。
 これをわかっていただきますと、ヨーロッパの張り上げの記事にあるkg表記もまた理解できるようになりますね。

 単純には、バネばかりに22.7kgの重さを吊り下げて引っ張っている状況が50ポンドをかけているって案配です。これを徹底していただきますとどこの店に行っても同じ張り上がりができそうな気がするんですがねぇ。