テニスに必要な小物、アクセサリーを紹介します

巻き替えレザーの選び方

最初からグリップに巻いてある、学生さんがよく言葉にする元グリってやつです。
メーカーではリプレイスメント(交換用)グリップなどと呼びます。

リプレイスメント・グリップレザーの選び方
REPLACEMENT(和訳)..既存のものに取って代わること、交換すること

グリップレザーとはラケットのグリップ部分にグルグル巻かれた人工ポリウレタン素材(シンセティックレザー)or天然皮革の細長いモノの2種に分けられます。
プレイヤーによっての好みは様々ですが、ここではリプレイスメント・グリップレザーの選び方の常識、コツといったものをお話しします。最終的には、好みをお探し下さい。

絶対にしていけないのは、太さを細くしたいからとレザーを剥がして
そこにグリップテープを巻いただけの状態にすること。
ダイレクトに水分をグリップの発泡芯に与えて、ダメージを与え続けるし
何よりメーカーが製造にあたり、確保した最低基準の衝撃吸収能力が欠如します!
上の画像は6年以上も放置された人工グリップレザーを剥がした状態です。おぞましいですね。 (巻き直すにも元のレザーを剥がすのにすごい時間がかかります)
衛生的な観点からも交換時期はあります。シンセティックレザーの場合、使用頻度が多いのなら半年で交換時期が。そもそも、ハードヒッターを自認する方なら4ヶ月で元の厚さは10%近く薄くへたってきてます。 天然皮革でも2年も使えば交換しましょう。

グリップレザー(シンセティック・レザー)とは

ウレタン製で中間層にスポンジを挟み込んだ人工レザーのこと。
打感は優しめにあがるが、そのスポンジ層が徐々にへたっていくので半年も経過するとずいぶん、薄くなってしまう。
メリット
中間層にスポンジがあるため、特にオフセンターで打った際の衝撃はかなり吸収してくれます。
デメリット
八面体の角がしっかり出にくいので、自分がどこを握っているのかがよくわからない。
慣れの問題でもありますが...
素材がウレタン製のため、シンセレザーの上からウレタン表面のグリップテープを巻くと素材同士が自己融合してしまい、剥がすときにきれいに剥がれないことがある。
時間がたつと加水分解でボロボロになる。(表面がパラパラ削れてしまう状態)

いずれのレザーも使い込めばプレイヤーの皮脂、汗、汚れが付着し細菌の温床になっていることは間違いありません、ここから発散する匂いにショップは悩まされています。

さて、そんなレザー談話ですが、昔はプロモデルというと100%天然レザーが巻かれていました、しかし、今やプロモデルにさえ、シンセティックレザーが巻かれていることが多く、シェアは95%以上のラインナップがシンセティックレザー採用となってるのが現状です。
でも車のステアリングに該当する、プレイヤーとラケットの唯一の接点はグリップなんです!。興味がありましたら一度は天然皮革レザーをお試し頂きたいと存じます。

天然皮革レザーとの違いは下のコーナーをご覧下さい。

グリップレザー(天然皮革)とは

巻き替え用レザーの中に天然皮革のものがあります。
特徴とメリット、デメリットをお伝えします。

通常の巻き替え用はシンセティックレザーと称されるウレタン製のものがほとんどですが、天然皮革は牛の皮から作られます。牛の中でも成熟した牛でなく、子牛から取れる皮はカーフレザーと呼ばれ革の表面がきめ細かく、手触り感が全く違います。
選ぶならこちらをお薦めします。

メリットはかなりあります。
スポンジを入れてないので握った握力が間髪なくグリップに伝達できます。
天然皮革と比べると通常のシンセティックレザーは、間に挟まれたスポンジ層を一度握りつぶしてから初めて握力が伝わりますので、タイムラグが生まれます。そんなわけで上級レベルのプレイヤーには 天然皮革レザーが寵愛されます。
言い換えるなら、レーシングカーのバケットシートと乗用車のフワフワシートの差です。
さらに、八面体の角がしっかり出ますので、自分がどこを握っているのかがすぐわかります。

グリップテープを巻く方には、素材同士の融着が起きませんので、テープを剥がした際にひっついて、元レザー表面を剥がしてしまったなんてこともありません。その意味ではグリップテープと天然皮革レザーの相性はメチャいいです。というより、グリップテープは天然レザーのために生まれてきたのかもしれませんね。
ただ非力な方だと滑りやすいのでマメができることも
耐久性は相当に期待できます。なにせへたるクッションに該当する部分がありませんから
シンセティックレザーだと、しまい込んでたのを出した時に溶けてデロデロになっていることがありますが、天然皮革はそうはなりません。
デメリットは?
中間層にスポンジがありませんので、特にオフセンターで打った際の衝撃はそのままダイレクトに伝わります。
乾くのが遅く、油断するとカビを発生させます。
同様に汗、水分を吸収すると長く保ちますので、季節により重さ変動はかなりあります。そもそもが人工レザーより重いです。
 
シンセティックレザーと天然皮革との違いは以上でおわかりいただけましたか?

リプレイスメント・シンセティックレザー


①wilson社製
PRO PERFOMANCE GRIP
1,100×25×厚さ1.4mm 税込定価¥1,980
BLADEやPRPSTAFFに採用された
薄手な レザー感触のグリップレザー
素材/コットン×PU
 
②wilson社製
SUBLIME GRIP
1,100× 25×厚さ1.8mm 税込定価¥1,980
他社より高いが、フレームがどこであろうと
お薦め!巻き易くタック感と通気性に優れる
素材/コットン×PU+穴あき加工

③PRINCE 社 リプレースメントグリップ
RESI TEX PRO 税込定価¥1,760
1,100×25±×厚さ1.8mm 
人気機種BEASTに採用される
穴あき吸汗速乾
セミWETタイプグリップレザー
⑤Babolat社 SYNTEC PRO
1140×26±×厚さ1.9mm 税込定価¥1,430
PURE AEROやPURE DRIVEに採用される
吸汗性の良い人工レザー 17.5g
この品がフラット巻を流行らせた
 
⑤HEAD社 HYDROSORB PRO
?×25±×厚さ1.75mm 税込定価¥1,760
グラフィン・ツアーラケットに採用される
(PRESTIGE〜BOOMまで)
フラット巻きがしやすいグリップレザー18g

リプレイスメント シンセティックレザーグリップ


YONEX社の巻き替えレザー
①エクセル プロ AC128
1,200×25±×厚さ1.6mm 税込定価¥1,320
VCOREやEZONEに装着される
エンボス加工を施した
WETタイプグリップレザー
 
 
 

YONEX社の巻き替えレザー
②カスタムシン AC128
1,200×25±×厚さ1.2mm 税込定価¥1,320

グリップを細身に仕上げたいならお薦め
極薄レザーグリップ

リプレイスメント-天然皮革グリップレザー


左から番号順に
①PK WEST Premium Natural leather Grip
1,100×25×厚さ1.6mm 税込定価¥2,970
上質なカーフスキンで1番人気
しっとり感覚、しかも巻き易い
国産品で面取りも丁寧です
 
②FAIRWAY Genuine Leather Grip
1220×22×厚さ1.46mm 税込定価¥4,180
昔、各社が採用していた頃の感触は今はない

③YONEX Ultimum Leather AC221
1,000×27×厚さ1.4mm 税込定価¥2,024
こだわりの天然皮
打球情報が伝わる
 
④Bow Brand leather Grip
1,100×25×厚さ1.6mm 税込定価¥3,740
表面にディンプル加工で滑りにくい
重さ20〜30g


⑤BABOLAT NATURAL GRIP
1160×25×厚さ1.45mm 税込定価¥2,200
ダイレクトなタッチと
ドライフィーリングを実現 27g

⑥HEAD LEATHER TOUR
1,165×25×厚さ1.5mm 税込定価¥2,500

ツアープロの要望で開発された
HEADのPROモデルに採用 重さ29g

⑦Wilson Premium Leather
1,100×21×厚さ1.6mm 税込定価¥2,640
こだわり派が愛し続ける天然レザー

グリップレザーの巻き方

先ず元から有るレザーを剥がす
綺麗に剥がせた場合はそのまま次の作業に(右コーナーへ)

YONEX製品やあまりに長く使い込んだラケットで
綺麗に剥がせず粘着糊や元レザーがグリップに残っている場合

クリーニング作業に入ります。
専門店なら溶剤で溶かすところです。
マネキュアの除去液も使えます。
匂いが凄いので必ず換気しながら
グリップエンドや
塗装面に付着すると溶かしますので要注意

クリーニングが終わり綺麗なグリップに

レザーの始まりの△部分をグリップに打ち付けます。
プロならエアタッカーガンで一発の作業ですが
一般の方なら釘(頭が平らな釘)を打ちましょう。
それから右利きの方なら
右方向へ
左利きの方は逆巻きで巻いていきます。

重ねの部分は1.5mm以上はズレ防止に絶対必要です。
レザーの裏側のそぎ落とし具合によりますが
重ねを浅くすると凸凹が強く出ます。
重ねを多めに取るとフラットな巻き上がりになります。

写真は天然皮を凸凹が強く出て指の引っかかりを
多くとの要請で巻いた、左利きプレイヤー仕様です。

当店では、その後に巻いたグリップテープの巻き直しの時に
ついでに剥がれないよう、 エンドテープは通常と反対方向に巻きます。
レザーの巻き方と逆方向です。

終わりましたら
何かでレザーを各面ごとにラケットの長さ方向に圧着します。

写真は、プロなら必ず持っている壁紙ローラーです。
片指示(片軸)と両指示(両軸)があります。
片支持は剛性がちょい不足しますが
両支持ではできないギリギリのキワを
圧着できますので便利です。
 
1番下にレザーの巻き方を動画で解説

グリップレザーの巻き始め

各メーカーにどこから巻き始めなのか聞きましたが
各社、答えが違います。しかも、例えば6時から巻き始めと答えたメーカーのラケットでも品により、巻き始めが違っていることは良くあります。
ハウディでは第6の指という概念で好みがない方には
図の7時の位置からレザーを巻き始めます。

ただ、プレーヤーの慣れや好みにより、どこから巻き始めるとシックリくるのかは人それぞれです。
 
そのため、どの場所から巻き始めたら好みにあうのかを決定いただくために
ハウディでは写真のような、巻き始めスタート4種のグリップを用意しています。
写真は左から...7時,1時。6時,12時。5時,11時。3時,9時です。
ラケットをくるくる回してどこを持っても変わらないプレイヤーと
くるくる回しても、ピタッと好みの握りは不変だというプレーヤーの内
後者の方は、是非、どこスタートが好みなのかを知っておいて下さい。
レザーは、今のラケットがほとんどフラット巻きが主流ですので
ハウディでも、多くのレザー巻き替えはフラット巻きを注文されます

ただ、昔からなじんでいるので、指の引っかかりが欲しいという方と
あえて段差(レザーの巻いた引っかかり)にグリップテープを合わせて
巻いた方がかえってスムーズになるという方の場合は
 
段差をつけて巻いてくれとリクエストして下さい。
右利きの方はもちろん、左利きの方であろうと、対応いたします。
 
ただし、今巻いてあるレザーをそのままで巻き替えの場合には
かなりの年月がたっていると癖がついてしまっているので
またレザーのへたりもありますから、元の長さに戻らないこともありますので
ご承知おきください。
さらに、YONEX社ラケットのレザーは糊で巻かれている関係上、巻き直すと短くなる可能性が大ですし、糊を剥がすのにオプション料金がかかる場合がよくあります。
 

天然レザーの巻き替え動画です

但し、難易度の高い左巻きですので
そこは右利きの方は反対巻きで理解下さい