ストリンギング/張りの方法について
基本、よほどのこだわりがない限り、縦糸テンションの指示のみ
していただき、横糸の強さはお任せで預けて頂くことをお薦めします。
なぜなら、同じ張り機で同じストリンガーが張るのでない限り
今まで他店で50/48ポンド(例)だったからといって、当店で同じオーダーをされても同じ結果にはならないのです。
お預かりしたラケットをこの張り機でこのテンションなら、横糸はこれくらい調整して原形に戻していこうという采配をさせて頂きたいのです。
結果、横糸のテンション指定がフレームの原形を損なうことにもなりかねません。
初めて張りに出される場合、たぶん他店さんとの
固さの違いに驚かれるかと存じますが、正確に張りましたら
45ポンドでもそこそこの固さに仕上がります。
基本ポリシーは
フレームを原形に近づけて張る
糸や、フレームに傷を付けない。
張り立ての鮮度がいい状態で持ち帰っていただく。
ハウディでお買い上げ頂いたラケットは極力当日張りで仕上げます。
張り方は1本張り(Around The World)と2本張りを適宜、使い分けます。
フレームの強度のこともあり、基本は上から下へのトップダウンという方法で張り上げますが、トップが膨らんでしまうラケットとフレーム上部をカチッとした打感にしたいという希望がある場合は下から張るボトムアップという張り方を用いることもございます。
お渡し日と出来上がり時間の設定について
他店では聞かれたことのない質問かもしれませんが、ハウディでは
「いつ何時頃取りに来られますか?」と質問させて頂きます。
他店では、自店の都合で出来上がり日を決められると思われますが
それでは、できるだけ張り立てを味わって頂きたいとの
我々の信念が達成できません。
少しでも、お客様がいいコンディションで使用いただけるようにとの
願いで来店日を伺わせていただきます。
ペナルティはありませんので、お気軽に考えて下さい。
どうか、面倒と思わず、極力プレイなさる日の直近に受け取りに来られますよう、私どものお節介に耳を傾けていただけますでしょうか?
お客様へお願いがあります。
迅速な張り替えを行うのに、店が対処できなくなる事案が3つございます。
最盛期は、糸を切って取り外す時間のロスタイムで余裕で1本近くが張れてしまいます。ハサミは複数個を店頭に置いてありますので、来店されましてから
切り方を店員に聞いてお切りください。切った糸を取り除いていただけましたなら張り工賃も割引されます。
保管する作業が手間となります。ラケット袋がないと運べない学生さんはともかく、お車で来られますお客様は極力フレームのみをお持ち下さい。
外したあとに管理する手間がかかります。お客様がお持ちになれば
振動止めの取り付けはサービスです。
原形測定について
どんなラケットでも、多かれ少なかれ張り上げると
元の原型から形状が変わってしまいます。
よほど、変わった好みの方でない限り
そのフレームのパフォーマンスを最大限発揮させるには
オリジナルの形を忠実に再現した方が良いのです。
ハウディでは、販売に先立ち
試打用が到着した時点でそのラケットを張り上げる際に
どんな変形をするのかをテスト張りしています。
その結果を踏まえて、どう張っていくかを検証します。
見た目や、ラケットを2本重ねて触って変形具合を確かめる古い手法の
ストリンガーは世に多く居ますが
私どもでは、最新のスキャン測定法を用いて確認しています。
わかりやすくするため、変形の大きいのを掲載しています
何も対処しないと、こんなにもトップが膨らみます